<   2008年 04月 ( 2 )   > この月の画像一覧
米国で著名ブロガー死亡相次ぐ 日本でも「ドクターストップ」発生
米国で著名ブロガーの死亡が相次ぎ、「デジタル時代の労働搾取」と話題になっている。ブログがメディアに匹敵する存在に成長、24時間労働を強いられているケースも多い。日本国内でも「ドクターストップ」が出た著名ブロガーもいる。今やブログ運営はハードワークなのだ。

■スクープするために「劣悪な24時間競争」強いられる

 著名ブロガーの相次ぐ死亡を挙げて、「デジタル時代の労働搾取」と報じたのは2008年4月6日のニューヨークタイムズ。記事によれば、Russell Shaw、Marc Orchantといった著名ブロガーが心臓発作や血栓症などで相次いで死亡。公式な診断書では「ブログ」が死因とはされないものの、周囲でブロガーの劣悪な労働環境の危険性がささやかれているというのである。

 同紙によれば、なかでも競争が激しいのはテクノロジーやニュースについてのブログで、企業のスキャンダルや新製品ニュースをスクープするために「劣悪な24時間競争」の只中にあるという。仕事で体重が増減したり、不規則な睡眠を強いられたり、過労で病気になったりといったブロガーの声や、テクノロジーのブログとして有名な「TechCrunch」の運営者が「神経が参ってしまって病院にいく事になりそうだ」「耐えられない」と漏らす姿も報じられている。

 米Digital Media Strategiesの織田浩一代表はJ-CASTニュースに対し、

  「多くの日本のブロガーはブログで食べているというわけではないですが、米国では主たる収入源にしているブロガーが多いんです。『24時間戦えますか』の世界で、既存メディアや他のブログに対抗するためにスピード感が求められています」

 と米国のブログの現状を説明する。米国ではすでにブログが通信社に匹敵する存在にまで成長している。そこで、収入を稼ぐためにブログ同士や既存メディアとの激しい競争が繰り広げられているというわけだ。

 その一方で、織田代表は、ブロガーたちは仕事を楽しんでいる上、自分の業績・工夫・がんばりで収入をさらに得られることが分かっているのでがんばりも人一倍、辞めようと思えば辞められるという側面もあると指摘する。

 国内では、米国並みの激しい競争が繰り広げられているわけではないが、「アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)」がメディアとしての価値の高いブログを集めたブログネットワークを作るなど、日本でもブログの価値をメディア並みに高めようとする動きがあるという。

■「寝られない日が続き、医者にブログをやめろと言われて」

 そうした中で、J-CASTニュースでは、日本の著名ブロガーに「ブログ運営が健康に悪影響を及ぼしてないか」聞いてみたところ、「健康に害を及ぼしていると感じたことはありません」(ネタフル)「特に悪影響はありません」(百式)との答えが返ってきた。その一方、「極東ブログ」を運営するfinalventさんは「直接的には健康面での悪影響はない」としながらも、ブログを運営する上での重圧を次のように説明する。

  「異なる意見は受け入れたいのですが、かなりひどい嫌がらせをうけます」「多方面で誹謗中傷を受けました。そこまでブログを書くことはないな、やめようと思ったことは何度もありました」

 その一方で、「ブログが出版や報道を補うような新しいビジネスの分野になるかなという期待」などから、ブログに社会的意義を感じてブログ運営をしているという。

 「ドクターストップ」がかかった著名ブロガーが国内にもいた。自身のブログのページビューが年間950万ほどにまで成長した経済学者の池田信夫さんは、

  「プレッシャーはありますよ。月間100万アクセスを超えた辺りから、寝られない日が続き、医者にブログをやめろと言われて…。もう、どうしようもないコメントやスパムとかノイズが凄く飛んでくるんですよ。私はこういったものについて気にしない方なんですが、さすがにストレスになってきています」

 と明かす。池田さんは、ストレスを抱えながらも、雑誌に掲載されるよりも社会的に影響力のある情報をいち早く掲載できるメリットがあるとして、ブログの運営は続けていく意向だ。ただ、米国のブロガーがストレスを抱える現象について、次のようにも指摘する。

  「日本と米国ではカルチャーが違います。米国ではブログに対して『言論』としての意識が高い。日本ではカットペーストしてページランクを上げようとする変てこなブログばっかりですが、米国では、例えばSNSの『Facebook』の様に実名で写真まで載せています。匿名でスパムブログをやってもストレスにならないでしょうが、米国では緊張感が高いんです」
[PR]
by zubaring | 2008-04-21 12:56 | ちょっと小耳
ニューヨーク州議会、「Amazon 税」法案を可決
ニューヨーク州議会は9日夜、激しい議論の末に州予算案を通過させたが、それに伴いある法案を承認した。多くのオンライン小売業者に対し、ニューヨーク州に発送する購入品について売上税を徴収するよう義務付けるものだ。業者がニューヨーク州内で事業を行なっておらず、また、州内に勤務する従業員がいない場合でも、売上税が徴収されることになる。

ニューヨーク州知事 David Paterson 氏はこの法案に署名するだろうというのが、大方の予想だ。

このいわゆる「Amazon 税」によって、アフィリエイト プログラムを通じて利益を得ているオンライン小売業者は、税制の抜け穴を利用できなくなる。アフィリエイト プログラムでは、Web サイト所有者が自分のサイトに小売業者へのリンクを設置し、そのリンクを通じて商品が売れると手数料を受け取れる。ニューヨークの小売業者を代表する業界団体「Retail Council of New York State」は、この法案の可決を求めるロビー活動において、売上税徴収義務の免除は州外のオンライン小売業者に不公平な競争上の優位を与えている、と主張していた。

Retail Council of New York State の 会長兼 CEO を務める James Sherin 氏は法案の通過を受け、声明の中で次のように述べている。「州外の大手インターネット業者は何年もの間、税制の不備によってのみ生じた、予期せぬ不公平な競争上の優位を利用してきた。それらの業者とニューヨークの小売業者との間で、売上税に関する条件を平等にするための戦いは今も続いている。今回の法案通過は、その戦いにおける最初の、しかし非常に重要な一歩だ」

法律の専門家は、Web アフィリエイト側からの反撃があるものと予測している。

論争の的となった今回の法案通過は、多くのニューヨーク州民にとって、無税のオンライン ショッピングがもはやできなくなることを意味する。専門家は、他の州も追随して同様の規定を設ける可能性があると予測している。米国内の消費者には、税の申告と同時に州外の企業からオンライン購入した物品も申告し、利用税を送付する義務がある。しかし、多くの人々はその義務を知らないか、あるいは知っていてもこれを無視している。そういった税を個人から徴収するのは、これまで管理上不可能だったのだ。
[PR]
by zubaring | 2008-04-21 12:52 | ちょっと小耳